IT技術者とは?主な職種や活躍できる業界、持っておくべき資格を紹介!
<目次>
IT技術者とは?
IT技術者とは、具体的にどのような人材のことを指すのでしょうか。本章では、IT技術者の定義や活躍している業界について解説します。
IT技術者の定義
IT技術者とは、IT分野の仕事に従事しているエンジニアの総称を指す言葉です。明確な定義があるわけではなく、「ITエンジニア」や「IT人材」と同じ意味合いで使われるケースも少なくありません。近年はITやWebなどのデジタル技術なしに経営を成功させることが難しくなっており、IT技術者の必要性も一層高まっています。
IT技術者の活躍している業界
IT技術者は、活躍している業界が多岐にわたることも特徴です。例えば、システムの開発を請け負う「SIer業界」、ホームページやWebアプリケーションの制作を手がける「Web業界」、スマホゲームやPCゲームを開発する「ゲーム業界」、サーバーの保守・運用を手がける「データセンター業界」が挙げられます。また、業界に関係なく自社のIT・ネットワーク環境を整備する「社内SE(ヘルプデスク)」も、IT技術者といえるでしょう。
IT技術者の代表的な“7つ”の職種
IT技術者のなかには、さまざまな職種が含まれます。本章では、IT技術者の代表的な7つの職種について解説します。
1.システムエンジニア
システムエンジニアとは、企業や学校などで使われるさまざまなITシステムを開発するIT技術者のことです。具体的には、システムの方向性や目的をまとめる要件定義から、システムの構成を組み上げる基本設計・詳細設計、実際にシステムを開発するプログラミング、その後の保守・運用まで一貫して携わります。
2.フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアは、Webサイト制作においてユーザーから見える部分(フロントエンド)を実装するエンジニアのことです。HTMLやCSS、JavaScriptなどの言語を使って、Webサイトを見栄えよく快適に表示できるようコーディングします。サイトを構築する際は、ユーザーにとっての使いやすさ(UI/UX)の観点も不可欠です。
3.サーバーエンジニア
サーバーエンジニアは、メールサーバーやWebサーバーなどのサーバーを設計・構築・監視するIT技術者のことです。必要な処理能力やスペック、設置場所の通信速度などの条件を考慮したうえで、最適なサーバーを設計します。加えて、サーバーがウイルスに感染しないよう、万全なセキュリティ対策を施すのも重要な仕事です。
4.ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、インターネットや無線LANなどのネットワーク環境を設計・整備するエンジニアです。社内ネットワークの構成やルーターの数を考えたり、複数拠点をつなぐネットワークを構築したりします。また、ネットワークのトラブルが発生した際、迅速に復旧を目指すのもネットワークエンジニアの役目です。
5.データベースエンジニア
購買履歴や位置情報といったビッグデータの活用が加速する今、注目を集めているのがデータベースエンジニアです。データベースエンジニアは、膨大なデータを保持・管理するためのデータベースを設計・構築するIT技術者を指します。データの検索性や取り出しやすさを考え、ニーズに応じたデータベースを作り上げる仕事です。
6.ITアーキテクト
ITアーキテクトとは、ビジネス戦略に基づいて最適なシステムやアプリケーションを設計するIT技術者のことです。クライアント企業の経営層と打ち合わせを重ねながら、要望をかなえられるようなプロダクトの構造やグランドデザインを考案します。さまざまな業界でDXが活発化しているなか、注目を集めている職種の一つです。
7.セールスエンジニア(プリセールス)
セールスエンジニア(プリセールス)は、営業の商談に同行して、IT製品に関する具体的な説明をする職種です。商談では、クライアント企業に実演で製品の導入方法を伝えたり、IT環境にまつわる相談に乗ったりします。IT技術者としての豊富な専門知識を活かして、クライアントの納得度を高め、商談成功を支えるポジションです。
IT技術者の需要が高まっている背景
経済や社会の変化に伴い、IT技術者の需要は年々高まっているのが現状です。そこで本章では、IT技術者の需要が高まっている背景について解説します。
IT技術が企業活動に浸透しているから
近年はIT業界の進化が目覚ましく、AIやIoT、ブロックチェーン、AR/VR、5Gなどさまざまな最先端技術が登場しています。今やこうした技術が企業活動にも浸透し、DXでビジネスモデルの変革を狙う企業も増えている状況です。デジタル技術は企業の成長に欠かせないものになったため、IT技術者の需要も高まっています。
高度な専門性が求められる職種だから
IT分野の職種は専門性が高いため、人材育成に時間がかかるのが特徴です。実際、OSやアプリケーションの専門知識、システムの開発スキルなど、広範なノウハウが必要になります。企業によっては育成が進まず、なかなか人材の数が増えないという現状があるのです。結果として供給が需要に追いつかず、人材不足に陥っています。新型コロナウイルスの影響でIT化が促進されているから
近年は新型コロナウイルスの影響で、デジタル技術を活用したコミュニケーションが加速しています。例えば、日々の会議がビデオ通話アプリでオンライン化したり、資料管理にクラウドシステムが導入されたりしている状況です。こうしたデジタル化の重要性は今後も増える見通しで、IT技術者の需要が一層高まる可能性もあります。
IT技術者のキャリアに役立つ資格
IT技術者として今後キャリアを築いていく際、転職や実務で重宝する資格があります。本章では、IT技術者のキャリアに役立つ資格を難易度別に紹介します。
ITパスポート【難易度★】
ITパスポートとは、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が運営する国家資格で、ITに関する基本的な知識を身につけたことを証明できる資格です。ネットワークやセキュリティの基礎知識をはじめ、経営や財務、マーケティングにおけるITの利活用方法などを習得できます。IT技術者向けの資格としては、最も難易度の低いものの一つです。そのため、IT業界へキャリアチェンジする前の“入門編”として受講するのに最適といえます。
基本情報技術者試験・応用情報技術者試験【難易度★★~★★★】
基本情報技術者試験・応用情報技術者試験は、いずれもIPAが運営する国家資格です。
基本情報技術者試験はプログラミングや統計、Webなどに関する基本的な問題が出題され、取得すればIT技術者としての基礎能力を証明できます。一方の応用情報技術者試験は基本情報技術者試験の上位資格で、システム開発や工程管理などの応用的な能力を証明できる資格です。基本情報技術者試験はエンジニアとしてのキャリアをスタートする際、応用情報技術者試験はエンジニアとして数年の経験を積んだ際に受験するとスムーズでしょう。
プロジェクトマネージャ試験【難易度★★★★】
プロジェクトマネージャ試験は、IPAが運営する国家資格で、PM(プロジェクトマネージャ)としての能力を証明できる資格です。具体的には、プロダクト開発の責任者としてIT戦略を考案し、予算や工程を管理する能力の証になります。転職でプロダクトマネージャへキャリアアップを図る際、大きな武器になる資格です。
市場価値の高いIT技術者になる3つのポイント
IT技術者としてさらにスキルアップし、市場価値を高めるためには何を意識すればいいのでしょうか。本章では、市場価値の高いIT技術者になる3つのポイントについて解説します。
1.ビッグデータやAIなどの先端ITスキルを身につける
IT分野は日進月歩で新しい技術が登場するため、最先端分野の技術者は不足しがちです。そのため、先端ITスキルを身につけることで、より市場価値の高いIT技術者になれます。近年ではビッグデータや機械学習などの領域で、人材不足が顕著です。需要の高い領域は売り手市場になるため、好待遇の条件も期待できるでしょう。
2.複数の分野を対応できるフルスタックエンジニアを目指す
フルスタックエンジニアとは、システム開発の幅広い工程に対応できるオールラウンダーのことです。システムの設計から開発、運用までの業務を一人で担えるため、企業から重宝される存在になれます。特定分野に詳しくなるだけでなく、システム開発の多様な工程で経験を積むことで、より高い年収水準も狙いやすくなるでしょう。
3.エンジニアやプロジェクトをまとめる管理者スキルをつける
IT技術者として市場価値を高めるには、PL(プロジェクトリーダー)やPMのような管理者を目指す方法もあります。IT業界はコミュニケーションに苦手意識を持つタイプも多いため、他者を先導し、チームをまとめられるスキルは貴重です。そのため、管理者としての能力を習得することで、キャリアアップを狙いやすくなります。
IT技術者を目指す際は、転職エージェントの活用を
IT技術者には、システムエンジニアのほかにも多様な職種があり、それぞれに役割が異なります。自分の適性に合う職種を目指すことで、よりキャリアを描きやすくなるでしょう。
また、自分に適した職種がわからないときには、転職エージェントに相談するのも一つの方法です。IT技術者の転職に精通したハイクラス向けの転職エージェントであれば、自己分析からスキルの築き方、転職活動の進め方についても親身に相談に乗ってもらえます。
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