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銀行員からの転職は難しい?エージェントに聞いた有利と不利、チャンスと厳しさ

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銀行員として培ってきたキャリア、スキルを活かして新天地で力を発揮したい。でも、同じ銀行員の同僚や先輩に話を聞くと、「銀行業界からの転職は厳しいぞ」と忠告を受けた経験がある方も多いと思います。
そこで今回は多くの銀行員の方の転職をサポートしてきたパソナキャリアのコンサルタントに、実際の転職成功事例やサポート事例を詳しく聞いてみました。特に30代、40代の銀行業界経験者の方にはおすすめしたいインタビュー内容です。

近年増加している銀行員経験者の転職活動、背景に見えるのは銀行業界特有の事情

銀行業界の中にもメガバンク、地方銀行、信託銀行、ネット専業銀行など、様々な種類がありますが、総じて見ると、銀行業界での経験を活かして転職先を探そうという方は増えているのでしょうか?

 

近年、パソナキャリアの転職支援サービスをご利用頂く方の中には、30代から40代前半の銀行業界出身者の方も増えています。転職理由は個人的な事情も含めれば多種多様になるものの、その背景に共通しているのは銀行業界特有の環境、慣習の大きな変化です。

 

業務のデジタル化推進、支店の統廃合など、銀行業界を取り巻く環境の大変化

2020年から始まった新型コロナウイルスの流行をきっかけに、多くの金融機関がこれまでの対面主体の業務体制を見直し始め、業務のオンライン化に本腰を入れるようになってきました。また、同時に金融サービスのデジタル化(DX推進、AI活用、フィンテックの台頭等)の波も押し寄せ、既存店舗の縮小や統廃合、サービスのあり方自体の抜本的な見直しに乗り出す金融機関も増えています。

その結果、対面業務や営業活動などフロント業務に関わっている銀行員の方はもちろん、ミドルオフィス、バックオフィスに関わってきた銀行員の方々の転職も増えてきています。これら多くの方はご自身の中長期のキャリアを見据え、この先も本当に銀行業界で働き続けるのか?別の環境も検討しなくて大丈夫なのか?という不安が転職相談のきっかけとなる方が多いようです。

専門性重視のジョブ型雇用の増加と、銀行業界特有のジョブローテーション問題

また、銀行業界特有のジョブローテーションのあり方から、自身の専門スキルに不足感や不安感を感じ、転職を検討する方も少なくありません。一部を除けば定期的なローテーションが慣習となっているため、特定の分野、仕事で専門スキルを深く積み上げていくことが叶わず、専門性が重視されてきている転職市場において、経験が有利に働かないのではないか?実際のところ不利なのではないか?と不安を持つ銀行員の方も多くいます。

 

一方で大手の金融機関を中心にこれまでの年功序列、ジョブローテーションの慣習を見直そうという動きも加速しつつあります。その一環として専門スキルを持った人材を異業界や他行から中途採用し、組織風土の改革を推し進める例も珍しくなくなってきました。特に近年はシステム、セキュリティ、ファンド運用、M&A、監査やコンプライアンス等の領域で豊富な経験、知見を持った人材が大手金融機関に転職する事例も増えてきています。

実際の転職活動の厳しさは?コンサルタントに聞いた有利、不利、具体的な転職事例

実際のところ、転職活動の難易度はどのくらいなのか?本当に自分の経験、キャリアが活きる選択肢はあるのか?具体的にどんな業界、企業が転職先の候補として見込めるのか?気になる銀行員経験者の方も多いと思います。

一般的には年齢が高くなってくるに連れて、銀行業界からの転職は難しいと思われがちですが、30代、40代のミドル世代で転職を成功させている方もたくさんいます。では、よくあるケースから少しレアなケースまで、具体的にご紹介していきます。

 

【よくある事例】銀行から金融業界の成長企業へ。経験が活き、年収面の不安も少なめ

銀行業界のミドル世代の転職先として多いケースの1つが、成長著しい金融業界の新興企業です。具体的にはネット専業の銀行やフィンテック企業(送金・決済、融資・ローン、資産運用等、特定領域に特化した金融サービスを提供しているIT企業)が挙げられます。これらの企業は元々銀行業界の出身者が多く活躍しており、全くの異業界に転身するよりも年収ダウンのリスクも比較的少なくて済むため、最終的に転職を決断する方も多いです。入社後に昇進、年収アップも十分可能です。

 

特に法人営業職がメインキャリアであり、大手企業向けのシンジケートローンやプロジェクトファイナンスなど、複雑な案件を担当してきた経験をお持ちの方であれば、経験が強みになる可能性があります。また、リテール営業がメインキャリアの場合は、相続や事業承継などを本店でコンサルティングしてきた経験が歓迎されます。支店側ではなく、本店側で様々な案件をまとめてきた経験がポイントになります。

 

【比較的レアな事例】銀行員から事業会社の経理財務職へ、うまくいくかは求人タイミングも

銀行業界の法人営業経験者の一部の方で、事業会社の経理財務職への転身を希望する方もいらっしゃいます。様々な企業を見てきた経験を活かし、事業会社の中で活躍の場を見出したいというケースです。この場合は採用する企業の考え方次第で難易度も変わってきます。任せられるだけの経験を持っていると考える企業もあれば、経理財務職の専門経験が乏しいため、実際の採用は難しいと考える企業もあるためです。

 

また、この場合は具体的な求人に出会えるかどうかのタイミングも非常に重要になります。銀行出身で経理財務職のポジションとして応募可能な求人が多数とは言えないため、情報収集を続けながらタイミングを逃さないようにする工夫も必要になってきます。ただし、このケースは年収が下がる転職になる可能性も覚悟しておく必要があります。

 

【金融専門職の事例】本店ならではのポジション経験を強みに、事業会社や同業他社へ

その他、コンプライアンス、監査、M&A、事務企画、リスク管理など、本店にしかない専門職の経験を積んだ方も転職では有利になる可能性があります。目安としては本店での業務経験が最低3年以上あることが望ましいですが、若手の方であれば、2年程度の経験でも評価される可能性があります。

 

例えばリスク管理を経験してきた方が、専門職として更にキャリアを広げていきたいと思った場合、業務には信用リスク、市場リスク、流動性リスク、カントリーリスクなど複数あると思いますが、敢えて中堅の金融機関で複数のリスク管理を経験しておくという考え方もあります。また、逆にカントリーリスクのスペシャリストを目指し、更に大手の金融機関に転職するというキャリアパスも考えられます。

 

コンプライアンス、監査、M&Aのスキルは銀行業界以外でもニーズが高く、様々な業界の事業会社でも評価される可能性があります。基本的に金融機関の専門職は市場価値が高い傾向にあるため、もし社内異動のチャンスがあれば積極的に手を挙げ、経験を積んでおくことをおすすめします。

 

【デジタル系人材の事例】金融×システム、デジタル、マーケティングは引き合いも強い

そしてもう1つ、システム部門のITエンジニア、セキュリティ、DX推進等の業務で経験を積んできた方の場合、銀行業界内はもちろん、異業界への転職も成功しやすい傾向にあります。例えばPM(プロジェクトマネージャ)の方であれば、コンサルティングファームやシステムインテグレータのような転職先に加え、金融機関特有の大規模且つ堅牢、可用性が求められるシステム、セキュリティに対する知見の高さなどを活かし、事業会社のシステム部門で上位マネジメント職に就くケースも珍しくありません。

 

金融×デジタル、金融×マーケティングなどの業務経験をお持ちの方の場合は、培った知見を活かし、新興のフィンテック企業はもちろん、他業界のDX統括部門、マーケティング部門へ転職するケースも考えられます。

銀行員からの転職、30代、40代のミドル世代が転職活動で注意すべき点とは?

業界内・外を問わず、中途採用においてミドル世代には即戦力・専門性が求められます。年齢が上がるほど期待値が高くなり、スキルや資格だけでなくマネジメント経験なども重視されるケースが多いからです。そのため転職活動を成功させるには、これから「やりたいこと」とご自身の「強み」が重なる求人を探すことが必要となります。 まずはこれまでの職務経歴を棚卸しし、どこに自分の目指すべき方向と強みがあるのかを整理しましょう。

強みについては、必ずしも数値で表された成果である必要はありません。これまでの社会人経験で身に着けてきた力や専門知識など、自分を過小評価せずにアピールすることが重要です。エージェントサービスを活用して、第三者視点からアドバイスを受けるのもいいでしょう。

 

30~40代ともなると持ち家や家族のライフプラン、両親の介護など転職活動を慎重に進めざるを得ない方も増えてくると思いますが、求人を厳選しすぎてしまうと、転職活動が長期化してしまう要因になります。思い込みをせず、譲れない条件は1~3つ程度に絞り、幅広く求人を見ていくことをおすすめします。

 

ミドル世代の転職はパソナキャリアにお任せください

パソナキャリアは、金融業界各社の求人はもちろん、コンサルティングファームや事業会社の財務、経営企画、事業企画など、顧客や自社の課題を解決するハイクラス求人を多数保有しています。 求人のご紹介だけでなく、応募要件のハードルが下がった場合やご希望に合致する非公開求人が出た場合には、タイムリーにご登録者にお知らせするなど、各求人の応募状況もきめ細やかにフォローいたします。募集する背景や企業の組織構成など、求人票だけではわからない企業のリアルな情報収集についてもお任せください。

 

多忙なミドル世代の転職は応募先を絞りすぎず、かといって大量にエントリーせず、効率的にご自身の強みや希望に合致する求人を探していくことが重要です。ぜひ転職のプロにご相談ください。

 

 

担当コンサルタント

転職コンサルタント岩田

■岩田良介

■プロフィール

新卒でパソナへ入社後、金融機関、フィンテック企業の採用担当に従事。 2年目以降、キャリアアドバイザーを兼務し、月に10~15名の方と面談をさせて頂いており、これまで100名以上の求職者に対し入社決定の実績があります。

コンサルタントとしての経験・サポート実績

・30代後半 男性:ネット銀行でのリスク管理部(年収約1000万円)
・40代前半 男性:大手銀行での相続アドバイザリー(年収約1300万円)
・30代前半 男性:フィンテック企業のコンプライアンス(年収約600万)