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面接は、採用担当が直接応募者の人柄や適性、入社への意欲などを見極める場です。問われる要素は企業や職種によって変わってきますし、身だしなみや仕草も選考結果に関わってくる場合もあります。自信を持って面接に臨むために、事前の対策をしておきましょう。
今回は、面接対策に必要な情報をわかりやすく解説します。対面面接とWeb面接の流れや準備時のチェックポイント、面接の練習方法、5つの定番質問と回答例文も紹介しますので、ぜひご自身の面接対策に活かしてください。
目次
書類選考を通過したら、いよいよ面接です。自信を持って面接に望める対策をしておきましょう。
人の第一印象は相手の記憶に残りやすく、その後の評価にも大きく影響します。そのため、面接の案内が届いたら、まずは身だしなみを整えるための準備を進めましょう。必要に応じて美容院を予約し、スーツや靴、鞄なども購入しながら当日に備えます。
面接官に好印象を与える身だしなみのポイントは次の通りです。
余裕を持って面接に挑むためにも、持ち物の準備は前日までに済ませましょう。
面接会場へは、開始時間に十分間に合うように余裕を持って向かいましょう。予定時間の15分ほど前に到着するように家を出ると安心です。
コートなどの上着を着ているときは、面接会場の建物に入る前に脱いで腕に掛けておき、雪や雨の日は、しずくなどが付いていないかを確認して払い落としておきましょう。
面接の際に気を付けるのは、面接官だけではありません。受付担当者など、面接官以外も転職希望者を見ています。建物内に入ったら、気を抜かずに評価は始まっていると思いながら対応しましょう。
面接では、入室から退室まで見られています。基本的なマナーを怠らないように気を付け、緊張感を持続できるよう心掛けましょう。
面接終了後、お礼メールを送ったからといって選考が有利になる、そこで採否が大きく変わるということは考えにくく、必ずしも送る必要はありません。ただ、迷っているのであればお礼メールを送った方がすっきりするでしょう。お礼メールを送る意味と、実際に送る際に押さえておきたいポイントは、以下の関連記事で詳しく解説します。
コロナ禍を機にWEB面接が普及し、現在では最終面接までWEB面接で済ます企業も珍しくありません。WEB面接は対面での面接とは違ったコツがあり、準備内容も変わってきます。慣れていない方や不安がある方は、全体の流れと注意点を確認しておきましょう。
まずは面接で使用するWEB会議ツールが、正常に動作するか確認しましょう。使用するデバイスはPCでもスマホでも構いません。ただし、どちらも自宅の通信環境によっては面接中にトラブルが発生する可能性もありますので、事前のチェックを欠かさず行いましょう。
スマホやカメラつきのPCであれば内蔵のもので問題ありません。カメラがないPCを使用する場合は、USBで接続できるWEBカメラを用意しましょう。
WEB会議ツールにはカメラの写り方を事前にテストできる機能がありますので、バストアップで映るようデバイスを置く位置を調整してください。角度調節機能があるPCスタンドやスマホスタンドを使うと、細く調整できて便利です。
マイクもPCやスマホに内蔵されているものを使っても構いません。
ただし、スピーカーは内蔵のものではなく、イヤホン・ヘッドホンを使用するのがおすすめです。デバイスやWEB会議ツールによっては、内蔵スピーカーと内蔵マイクを併用するとノイズフィルターが働いて、相手に自分の声が聞き取りづらくなってしまうかもしれません。
マイク付きの有線イヤホンを使うと、ノイズも拾いづらく、相手の声も聞き取りやすくなります。
面接場所を確保するのも、WEB面接に必要な準備の1つです。
WEB面接は自室でリラックスしながら受けられますが、その反面、背景としてプライベートなスペースが面接官に見られてしまいます。背景として洗濯物やゴミなど整理整頓できていない様子が映り込んでしまうと、面接官から悪い印象を抱かれてしまうかもしれません。
バーチャル背景を活用することもできますが、少し動いただけで髪や手が映らなくなることもあるため、集中力を削ぐ原因になってしまいます。
WEB面接中は、画面内に自分の姿や声以外のものが極力入らないように気を付けましょう。背景が壁になるようにデバイスをセットするのが理想的です。背景が壁のみになることですっきりとした印象になりますし、顔が部屋の中央を向くため照明で顔が明るく映ります。
どうしても家具が映り込んでしまう場合は、しっかり片付けてから面接に望んでください。また、顔が暗く写ってしまう場合は、リングライトを用意するのもおすすめです。
もしもスケジュールの都合が付かない場合や、自宅のネット回線の調子が悪い場合は、ネットカフェやWEB会議ができるコワーキングスペースでWEB面接を受けも構いません。
ただし、その場合は雑音や他の人の写り込みなどに注意しましょう。面接中に慌てないように、前日までに使用予定のスペースで音や写り方を試しておくと安心です。
WEB面接の服装や身だしなみは、対面での面接と同じで構いません。清潔感を意識しながら身だしなみを整えて、面接官に好印象を持ってもらえるよう心掛けましょう。
WEB面接当日は、面接開始予定時刻の5~10分前に入室するのが適切だと言われています。WEB会議ツールは入室前にマイクや映像の設定が求められるので、当日慌てないよう事前に試して操作方法を覚えておくのがおすすめです。
チャット機能があるツールの場合は、「本日面接をしていただく○○(氏名)です。準備が整いましたので、ご報告いたします。本日は何卒よろしくお願いいたします」といったメッセージを送っておくと丁寧な印象になります。ただし、チャットでの挨拶はお礼メールと同じく義務ではないため、臨機応変に対応しましょう。
入室後に面接官が揃ったら、いよいよ面接がスタートします。面接中の主な流れは、対面と変わりません。面接官の言葉にあわせて挨拶をして、質問に答えていってください。
質疑応答が終了して面接が完了したら、お礼の言葉を伝えてトークルームから退室します。基本的には面接官が先に退室しますが、「先にご退室ください」と指示されるケースもあるので柔軟に対応しましょう。
WEB面接は、対面での面接とは違った点にも注意が必要です。
面接時の身だしなみや持ち物、WEB会議ツールなどの確認とあわせて、面接の練習を重ねながら本番に備えましょう。ここでは、面接本番に向けた練習のポイントを3つ紹介します。
志望動機や自己PRなど、面接の定番とされる質問への返答を考えておきましょう。面接の質問は、履歴書や職務経歴書の内容をもとに実施されます。そのため、応募書類を振り返って、アピールポイントに関する具体的なエピソードを整理しておくのがおすすめです。
複数社に応募している場合は、同じエピソードやアピール内容を使いまわしても構いません。ただし、どの会社でもまったく同じように話すのではなく、その会社が求める人物像に合わせて少しずつ調整していくことで、自身の強みがより魅力的に伝わります。
しかし、変えようとするあまり質問ごとに考え方や目標がバラバラになると、説得力に欠けてしまいます。他の設問との一貫性を考えながら、志望企業ごとに質問への返答を用意しておきましょう。
実際に声に出して練習することで、面接本番で極度に緊張するのを避けやすくなります。また、頭の中で考えたり、文章にしていたりしたときはわからなかった違和感に気づけるかもしれません。
動画サイトでは、面接対策用の動画が数多く公開されています。1人だけで練習するよりも、回答の適切な長さを把握しやすくなるので、効果的に活用しましょう。
慣れないうちは、用意したメモを手に練習しても構いません。ただし、カンペを見ながら読み上げてしまうと、本番で不自然な受け答えをしてしまう可能性があります。要点やキーワードを箇条書きにしたメモを使って練習することで、メモを頼れない本番でもスムーズに回答しやすくなるでしょう。
声に出しての練習に慣れたら、面接官に自分がどう見えるかも確認してみてください。姿見のような大きな鏡を見たり、スマホで動画に撮ったりしてチェックするのがおすすめです。
動作も含めて練習することで、本番でも自然に振る舞えるようになるでしょう。
面接練習にも使える定番質問とその回答例を5つ紹介します。中途採用だからこそよく効かれる質問例や、答え方が難しい質問例などはこちらを参考ください。
面接ではまず、アイスブレーキングも兼ねて自己紹介を求められるのが一般的です。倍率が高い求人や大規模な会社では、面接官が1日に何人もの応募者と接することになります。自己紹介でどのような人物かを簡潔に伝えるとともに、緊張を落ち着けてながら自分らしさを伝えましょう。
〇〇〇〇と申します。本日はお時間をいただき、ありがとうございます。私は△△株式会社で3年間、営業として新規開拓を担当してまいりました。顧客のニーズに寄り添った提案を大切にしており、入社後に新規獲得した顧客のうち60%ほどがリピートして発注いただいています。
これまでの経験を生かし、貴社の売り上げに貢献できればと思い、志望いたしました。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
面接官は応募者の転職・退職理由から、仕事に対する考え方を判断しようとしています。応募先企業の社風や企業理念、募集ポジションなどとマッチした返答ができれば、「入社後に長く活躍するだろう」と前向きに捉えてもらえる可能性が高いでしょう。また、退職理由がネガティブな内容だったとしても、前向に変換して意欲的に伝えることが大切です。
現在の営業職では、担当するお客様の戦略を検討することはできましたが、自社サービス開発などの全体的な戦略に関与する機会が限られていました。総合的な戦略や組織戦略などに携わりたいと考えましたが、現在の会社ではマーケティング部門の人数が少なく外部コンサルを利用している状態で、部署異動が叶わず、転職を決意いたしました。
応募先企業を志望した理由も、面接での定番質問です。入社への意欲や、企業が応募者を採用することでどんなメリットがあるか伝えることで、「自社の志望度が高いのだろう」と判断してもらえるでしょう。企業ごとに「なぜこの仕事がしたいのか」「同業他社ではなくなぜ当社なのか」「入社後に会社にどう貢献してもらえるのか」が伝わるようアレンジしましょう。
現職では事業規模が大きいため経理の分業化が進んでいて、業務範囲が限られており、裁量の大きな業務を担当したいと考えて転職を決意しました。貴社の求人を拝見し、バックオフィス業務全般に携われることに魅力を感じて応募いたしました。
自己PRとして、長所と短所について質問されることがあります。長所だけでなく短所も聞かれるのは、応募者が自身を客観視できているか見るためです。短所は改善するために努力していることもセットで伝えることで、前向きな印象になります。
長所は計画性とコミュニケーション能力です。システム開発のPLとして、顧客・プロジェクトメンバーと積極的にコミュニケーションを取って関係構築し、計画どおりにスケジュールが進むよう調整してまいりました。
短所としては、周囲への気配りを優先して、自分の負担を度外視してしまいやすいところです。適宜メンバーを頼りながら、個人のタスク量も計画的に管理して、チームで一丸となって取り組めるよう努力しています。
最後の一言は、面接官が応募者の人柄や志望度を見極めたり、応募者自身が自己アピールをしたり疑問・不安を解消するチャンスです。それまでの質疑応答で伝え忘れたことを端的にまとめたり、応募者から面接官への「逆質問」をしたりと、後悔のないよう面接官とコミュニケーションを取りましょう。
本日は面接の機会をいただき、誠に感謝いたします。面接でお聞きした内容を踏まえて、1点ご質問させていただきたいことがございます。もし私が内定をいただけるとしたら、入社までにどのような勉強・経験をすべきでしょうか。質問の意図としては、入社後に貴社でより活躍できるよう、スキルアップに励みたいためです。
服装自由と書かれている面接の服装は、オフィスカジュアルが定番です。「私服で構わない」と言われていたとしても、ジャケットを着用するなど、ビジネスの場であることを忘れずにTPOに合った服を選ぶようにしましょう。
回答時間の指定がない場合は、1つあたり2〜3分が目安です。面接官によっては「1分以内で」といったように時間を指定されることもあります。2〜3分で話せる文字数は700〜1200字程度ですので、回答内容を考える際の参考にしてください。
複数社に応募している場合であっても、「面接した企業のみに応募している」と言い切る必要はありませんが、すべてを正直に話す必要もありません。転職理由や志望動機と軸がブレないように気を付けながら他社の選考状況を話したうえで、第一志望は面接した企業だと伝えるのが理想的です。
事前に逆質問の候補を5個程度用意して、質疑応答での内容と被らなかったものをピックアップするのがおすすめです。疑問が解消したら「貴社への理解が深まりました」と感謝の言葉で締めくくることで、逆質問を終える合図になります。
面接の結果は、1週間から10日前後で届くのが一般的です。応募者が多い場合は選考に時間がかかっている可能性もあるため、「連絡が遅くて不安だから」と問い合わせるのは極力避けるようにしましょう。
職種や業界、企業規模によって異なりますが、新卒採用の一次面接では通過率が平均30%ほどだと言われています。最終面接まで進むと「内定が確実」だと言われることもありますが、不採用になる確率も十分にあるため、油断せずに対策することが重要です。
面接でのマナーや適切な答え方についての情報は、コラム記事や動画サイトなどで数多く紹介されているものの、練習を重ねるうちに「私のアピール方法はこれでいいのかな」と不安になることもあるでしょう。1人で面接対策に取り組んで悩んでいる方は、ぜひ転職コンサルタントに相談してみてください。
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